久留米に来る高速路線が2路線だけということと、西鉄久留米では高速バスが一番端の乗り場にとまるため、あまり高速バスの写真は撮っていなかったのですが、一昨年撮った写真でこんなものを発見しました。

nishitetsu2008 121
分かる人は一発で分かる「空連色」です。

あまり高速車に興味がなく、何も考えずに撮り、今になって写真を見直したときにようやく気づいたという感じです。
nishitetsu2008 120
同じ青色の車両でこんなのもいたのですが、模様をあまり意識したことはありませんでした。
こちらは通称「福北ライン色」です。

この空連色車両、その名の通り福岡空港行きの路線に投入されるために作られた車両で、車内は旅行者向け仕様。1+2配列シートで通路が広く、車内にはきちんとした荷物置きまでありました。
たまに高速基山から空港始発のバスに乗ると、結構、膝の上や横の座席に荷物を置く人や、下車の際に荷物を座席に引っ掛ける人をよく見るので、今思うとぜひ空連仕様の車両は残して欲しかったのですが…。

トランクがあるのでそこまで必要もなかったのでしょうね。

いろいろ気になったので調べたのですが、この空連色は大牟田営業所にあと一台が残るのみで、写真に撮った車両は塗り替えられて通常の高速標準色になってるみたいです。
ということは、車内も通常の車両と同じに戻されているのでしょうか。

kurogi2010feb 139赤間急行用の急行車両、空連色の車両、一般路線の中型ロング車両…西鉄の多様な地域・路線に応じて高速・一般路線関係なく様々な車両を作り出してきたのはやっぱり西日本車体工業、西工なんですよね。

こんな風に、用途に応じて個性あるたくさんの車両を作っても、結局は金銭面での問題が出てきて、あらゆる方向からの都合で統一化という道を迫られることになります。
その「統一化」という道でも西工は独自の色を出して通常の路線用車両をベースに「B高」を作り出したのは非常に素晴らしいことだと思います。
しかし今年の夏にその西工も、金銭面での問題に飲み込まれて解散となるわけですが、こんなところから西鉄が広いエリアで運行していることから生まれる「地域ごとの個性」が失われていくのかと思うとちょっと残念です。

車両とは違った面からしても、吉井行きにLEDが取り付けられた車両が入ることで行先の表示が他の地区と同様の物になったように、ちょっとずつ、様々なところから統一化が図られています。

分社化という歴史があり、一度はバラバラになった西鉄が再び一つになる気配を見せる反面、逆に西鉄らしさが失われていっているような感じも受けます。